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HSP気質の会社員 "チョコプリン"による映画&ドラマ感想ブログ

Netflix台湾映画『呪詛』感想 | 考察なんてしません。私と呪文を唱えましょう。“幸せへの祈り”【ネタバレ】

呪詛

(C)2022 incantation Netflix.All Rights Reserved.

 

こんにちは、チョコプリンです。 

 

今回レビューする『呪詛』は、Twitterで“怖い”と大バズりしていた台湾の最凶ホラーです!

イッタラーの皆さんが呪文を唱えているのが気になりすぎてつい観てしまいました…。

 

鑑賞後の今は、このジャケットを見るだけでゾッとします…。

 

作品情報

台湾の2022年公開映画の興行収入で新記録を樹立したファウンド・フッテージ系ホラー映画。 Netflix

 

データ

Netflix映画

原題 : 咒 英題 : Incantation 

年齢制限 : 16+ 製作年 : 2022 

製作国 : 台湾 上映時間 : 111分 Wikipedia

 

あらすじ

かつてある宗教施設で禁忌を破り、呪いを受けたリー・ルオナン。そして6年後、あの時の呪いが今度は自分の娘に降りかかったと知り、必死で我が子を守ろうとするが...。 Netflix

 

登場人物(キャスト)

◇リー・ルオナン(ツァイ・ガンユエン)…主人公

 

◇ドゥオドゥオ(ホアン・シンティン)…ルオナンの娘

 

◇シエ・チーミン(ガオ・インシュアン)…里親

 

感想

今作はPOVホラーということで、まずその時点でワクワクしました!

 

POVの立役者である『パラノーマル・アクティビティ』や、韓国の『コンジアム』など、登場人物の一人称視点で構成される作品は感情移入しやすいので好きなんですよね~。

この次はゾンビホラーの『REC/レック』も観てみたい。

 

それはさておき、呪詛の良い点・悪い点をまとめていきたいと思います。

 

【実話】元ネタになった事件が怖すぎる

この作品は高雄で起きた実際の事件をモチーフに作られています。

 

2005年、高雄で発生した奇怪な殺人事件。呉氏一家6人は自分たちが異なる神に憑依されていると主張した。邪気を払うため神の札で殴り合い、燃える香で互いを攻撃、燃やしたお守りを浸した水を飲んだが、水を飲んだ呉一家の様子はさらにおかしくなった。悪霊を祓うため、断食、塩と米を互いにまき散らし、次に尿をこぼし、さらにはお互いの糞を強制的に食べさせた。 同年4月9日、ベッドに横たわっていた長女が死んでいるのを弟妹が発見した。5人は殺人を悪霊のせいだと非難したが、医師は誰も精神疾患を持っていないと判断したため、検察は5人を遺棄致死の疑いで起訴。しかし、裁判所は最終的に長女が臓器不全で死亡し、外的要因とは何の関係もないと認定し、5人は無罪となった。

参考記事:【《咒》真實事件】潑尿吞糞拿神主牌互毆 一家六口全中邪長女慘死

 

ざっとアプリで訳してみましたが、とんでも事件ですね…。事実は小説よりも奇なり

ストーリーは違いますが、宗教と憑依、祭壇にお札、娘の命と断食といった点が共通しています。

 

恐怖の波とリンクする仕掛けたち

呪いを受けてから6年、施設に預けていたドゥオドゥオを引き取り、母娘の生活が始まると同時に、不可解な現象が起こるようになります。

 

前半は王道畳み掛け恐怖の波がやってくる!

 

これがかなり怖いです…。台湾の物々しい雰囲気に次々と起こるポルターガイスト、主人公の一人称視点が合わさって正直休む間もないです。

 

加えて、見えない誰かに話しかけたり手を繋いだり、明らかに呪いの影響を受けている娘の様子が痛々しい。可愛らしいドゥオドゥオを見ていると「親娘二人とも助かって…!」と祈る気持ちに。

 

ホラー映画は臨場感であったり、自分ごとに考えることで恐怖が倍増しますが、個人的に呪詛が怖く感じるのは次の3つの要素があるからだと感じました。

 

  1. 情報→過去の時点での儀式の様子や、寺を訪問するチーミンとルオナン、僧侶の映像などの宗教観の提供
  2. 心理→主人公の親になる心情、チーミンの親になりたい気持ちの描写
  3. 時系列→6年前と現在が入れ乱れる緊張感

 

これらがあるからこそ、話が浅くなくしっかり現実的にリンクできました!

 

逆に恐怖減ポイントは、呪いを祓うために訪れた寺での呪いの様相がちょっと違っていたことや、地下道での彼氏の顔と白い手の演出ですね。

あんまり効果的では無かったと思います。スンとなってしまいました。

 

強制土着信仰ツアー(ネタバレ有)

後半は上記で挙げた仕掛けのせいか、心的状態は「絶対に見たくない×100」で埋め尽くされます。

 

端的に種明かしすると、主人公が始まりからカメラを回し私たちにお願いしていた祈りは、呪いを解くための幸せの集結なんかではなく、呪いを薄める拡散の行為だったわけです…。

 

話しかけられる

祈らされる

僧侶の映像による残像刻み込み(映画で残像は初めての経験でした…)

地下道の映像を見させられる

呪いの凝縮である邪神の顔を見させられる

 

という風に、呪いを受けるための工程を強制的に体験させられます。いや、怖すぎる。

 

顔を見た瞬間、心臓がどくどく言って波動を感じました。(泣)

 

時系列の入り乱れによる分かりにくさ(主人公の混乱状態を表現?)や、不可解な言動、捨てられた供物の少女、最後の手順、カメラ配信してたのかといった疑問点は残りますが、

 

主人公の案内で土着信仰の恐ろしさをツアー体験できるのは貴重な経験ですよね…(?)

 

考察は他サイトにたくさんあるので省きます。色々見ましたが諸説ありそうです。

こんな書籍もありますね、参考にどうぞ。

 

まとめ〜呪文を唱えましょう〜

身を挺して娘を守ろうとする母の愛と捉えるか、

結果的には邪教・邪神の恐ろしさが為せるものと捉えるか、

始興味深く面白いウェルメイドホラーでした!

 

私の良い映画判定は余韻があることなんですが、この作品は観終えた後しばらくぼーっとしてしまう余韻の深さでしたね。

 

『呪詛』は3部作が決定しているとのことで、続編で娘ドゥオドゥオがどう呪いと向き合うか楽しみですね。絶対幸せになってほしい。

 

そういえば、鑑賞中にリアルにびっくりしたのが、とんでもないタイミングで部屋の扇風機が喋ったことです。うちの扇風機は呼び掛けに反応します。

 

 

………

 

 

火佛修一心薩嘸哞

ホーホッシオンイーシーセンウーマ

 

みんなで幸せのため祈りましょう

 

関連作品

POVホラーなら『パラノーマル・アクティビティ』がおすすめ!

 

 

満足度

★4.5 /5点満点中

 

 

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