キリング・イヴ/Killing Eve シーズン1
キリング・イヴ Killing Eve - Season 1(輸入版)
こんにちは、チョコプリンです。
今回レビューする『キリング・イヴ/Killing Eve』は、
第76回ゴールデングローブ賞のテレビドラマ部門において作品賞にノミネートされ、主演のサンドラ・オーが主演女優賞を受賞しました。
その他にも賞レースを席巻した話題の作品です。
今回、視聴したきっかけは、
・Twitterで評判が良かった
・姉が絶賛していた
・アジア系俳優として活躍するサンドラ・オーの演技に興味があった
以上のことから、期待に胸を膨らませながら鑑賞しました!
作品情報
原作はルーク・ジェニングス(英語版)のスリラー小説『ヴィラネル(英語版)』シリーズ。
2018年4月8日から同年5月27日までシーズン1全8話 Wikipedia
データ
原題 : Killing Eve
製作年 : 2018
製作国 : イギリス/アメリカ U-NEXT
あらすじ
イギリス保安局で働くイヴは、安定した職、優しい夫に恵まれながらも人生に物足りなさを感じていた。ある日、違法捜査が原因で仕事をクビになったイヴだったが、その行動力と鋭い推理力を買われ、MI6でとある暗殺者を極秘裏に捜査することになり…。 U-NEXT
登場人物(キャスト)
◇Eve Polastri(Sandra Oh) イヴ・ポラストリ(サンドラ・オー)…MI5捜査官→MI6極秘捜査チーム所属
優秀でユーモラスだが、突き詰める性格で問題行動を起こす事もしばしば。刺激を求めている。
◇Villanelle(Jodie Comer) ヴィラネル(ジョディ・カマー)…ヨーロッパ各地で活動する暗殺者
殺し方にもこだわる美しきサイコパス。自己顕示欲が強いところも。無邪気な子供のようで魅力的。
感想
シーズン1を一気見した結果、今作は私的「こんな作品が観たかったで賞」に入りました。
その評判に違わぬドラマだったので、感想をまとめていきたいと思います。
丁寧に描かれた女と女の追走劇
このドラマはサイコパスな美しき暗殺者とそれを執念で追う捜査官の関係性に焦点を当てたスリリングなサスペンスです。
人間的な感情が欠けているヴィラネルと平凡で幸せな日常に物足りなさを感じるイヴ。
二人は追う追われる立場でありながら、相手の存在を感じる度にお互いに興味を持つようになります。
その興味が徐々に執着へと変わっていく様子が描かれているのですが、そういった女性同士の関係性が好きな方には間違いなく響く作品だと思います。
単純に好きとか恋とは違う感情に惹かれます。
◆壮大なクライムサスペンス!ではない
一方で、"謎の組織"や"国をまたいで暗躍する殺し屋"というキーワードから、壮大なクライムサスペンスを想像していたんですが、
実際はそういった派手さはなくそこを期待すると好みが分かれそうな作品です。
というのも、劇中で変に組織の謎やらを匂わせている割に、脚本がそこまで練られてない印象を受けました。
全体的に女と女がメインで、組織や捜査は後付けしたような感じがあります。
中途半端なのでもっとシンプルにそぎ落とすか、逆にアクションと謎解き要素をしっかり入れ込むか、
そのどちらかにした方が良かったかなと思います。
(C)画像引用:Killing Eve (TV Series 2018–2022) - IMDb
この辺りや後半の中弛みが残念な点ではありますが、なんだかんだラストが良いので大丈夫といえば大丈夫です。
スタイリッシュな街並みと音楽
そのほかの事で言うと、派手さが無い分、骨太サスペンスじゃないので見やすいなと感じました。
特にキリング・イヴの世界に入りやすくしてくれているのが、スタイリッシュな街並みと音楽です。
ヨーロッパでのロケが多いだけあって風景や街並みが美しく、流れる音楽もその場面に合わせて流れるので目と耳の保養です。
(C)画像引用:Killing Eve (TV Series 2018–2022) - IMDb
おしゃれ大好きヴィラネルの華やかなファッションも見て楽しめます。
(C)画像引用:Killing Eve (TV Series 2018–2022) - IMDb
ワンピース&スニーカーファッションにアイスが可愛い
スパイスの効いたユーモアと演技
キリング・イヴは主演二人の演技力が光る作品でもあります。
サンドラ・オーはユーモラスで味のある演技が最高! 緊張感のある場面も多い中で良いアクセントになっていました。
ジョディ・カマー演じる美しき暗殺者も無邪気な子供みたいで魅力的です。
二人の好きなシーンで、
イヴがヴィラネルから贈られた香水とタイトなドレスをまとい、家にやってきたヴィラネルと対峙するシーンがあるんですが、
言い争ったことが原因で、イヴはびしょ濡れになりながらヴィラネルとディナーを食べることになります。
その"びしょ濡れディナー"のシュールさが絶妙で、そこは声を出して笑いました。
シリアスな中にも常にユーモアがあって見飽きません。
(C)画像引用:Killing Eve (TV Series 2018–2022) - IMDb
予想外なラスト(ネタバレ有)
ラストに全て持っていかれた!
と言っても過言ではないくらい、この作品の魅力はラストに詰まってます。
パリのアパートを荒らしまくるイヴとそこに登場するヴィラネル。
ベッドの上でなかなか良い雰囲気になる二人…。その甘いムードの中、イヴはヴィラネルをナイフで刺します。
当然ヴィラネルの反撃に遭いますが、刺した本人はなぜか慌てて助けようとします。
この流れが本当に予想外でめちゃくちゃ好きです…。
惹かれながらも憎い、相反する感情の描かれ方に興奮しました!
(C)画像引用:Killing Eve (TV Series 2018–2022) - IMDb
まとめ
執着し合う女と女の関係性が性癖に突き刺さるそんな作品でした!
満足度
4 /5点満点中